開眼供養 (かいがんくよう)
新しい仏像などを使い始めるとき、眼を描き入れ仏に魂を迎え入れる儀式。
改葬 (かいそう)
一度納めた遺骨を他の場所に移すこと。移動前の墓地等のある市町村から、改葬許可証を受け、移動先に提出する。
会葬礼状 (かいそうれいじょう)
通夜や葬儀、告別式に会葬してくれた人に対して手渡す礼状のこと。
会葬返礼品 (かいそうへんれいひん)
通夜や葬儀、告別式に会葬くださった人に手渡す返礼品のこと。粗供養ともいう。
解剖 (かいぼう)
【正常解剖】大学の医学部などの研究のためにする解剖。【病理解剖】医師が死亡の原因や難病の研究のために行う解剖。【司法解剖】自殺・他殺の疑いがある時に行われる警察解剖。【行政解剖】突然死などの場合、警察医の死体検分で死因が不明のときに行う解剖。
戒名 (かいみょう)
戒を授けられ仏弟子となった者に授けられる名前。江戸時代以降、死者に戒名を授与する没後作僧(もつごさそう)が一般化した。
海洋散骨 (かいようさんこつ)
海洋散骨とは遺骨を海に散骨する葬送方法のひとつ。終活の一環として自身の葬儀を検討する際に選ぶ方が多くなっている。
火葬 (かそう)
死体を焼き残った骨を葬ること。一般的に死亡届とひきかえに役所より交付される火葬許可書が必要。荼毘ともいう。
火葬許可証 (かそうきょかしょう)
火葬を行うために必ず必要な証明書。役所にて死亡届が受理された後に、火葬許可申請書が交付される。葬儀社が手続きを代行するケースが多い。
火葬場 (かそうば)
遺体を火葬する施設。東京などには民営火葬場もあるが、全国的には地方自治体が運営するものが多い。
月忌 (がっき)
毎月の故人の命日にあたる日。
合掌 (がっしょう)
両方の手を合わせて礼拝すること。
合葬墓 (がっそうぼ)
家族単位ではなく、広く共同に利用する墓のこと。骨壷単位で収納するところと、骨壷から開けて、故人を特定できない形で収納するケースとがある。永代供養墓は仏教的表現ということで公営や民営では合葬墓という。
鉦 (かね)
金属製で小型の叩いて鳴らす仏具。
神棚 (かみだな)
家で神霊や氏神、神符などをまつる棚。
神棚封じ (かみだなふうじ)
神棚がある場合、死者が出ると死忌にそまっていない他者の手で神棚を白紙を貼って封じ、死忌が及ばないようにする措置。四十九日あるいは五十日祭を終えて白紙を外す。
唐木仏壇 (からきぶつだん)
紫檀や黒檀など熱帯産の木材で作られた仏壇。漆や金箔を用いた塗り仏壇(金仏壇)に比べると派手さはないが重厚感がある。
仮通夜 (かりつや)
日取りの関係などで、通夜が日延べする場合の前夜のこと。
カロート (かろーと)
元々は棺を意味した屍櫃(からひつ)。主として戦後の焼骨を埋蔵する墓として作られたもの。墓石の下の地下部分に設ける骨壷を収納する、コンクリート製の納骨スペースのこと。一般には墓石の下のスペースは土または砂利になっており、この中に骨壷から遺骨を空けて納骨していた。
還骨勤行 (かんこつごんぎょう)
火葬場から遺骨を迎えると行う儀式。遺族・会葬者が後飾りの祭壇の前に集まって読経をしてもらう。
冠婚葬祭互助会 (かんこんそうさいごじょかい)
加入者が毎月一定額の掛金を前払金として払い込むことにより、結婚式や葬儀など将来の冠婚葬祭の儀式に対するサービスが受けられるシステム。略称は互助会。経済産業省認可の組織であり、営利事業の形態のひとつ。2018年3月31日現在、互助会の数は全国でおよそ250屋。この15年で50社ほど減っており、解約手数料の在り方が消費者問題になっている。
灌頂 (かんじょう)
仏教において頭に水をそそぐこと。または墓石に水をかけること。
忌明け (きあけ)
忌中を終えること。一般に四十九日または五十日祭をもって忌明とし、遺族は日常生活に復帰する。古くは一周忌をもって忌明としたこともある。
北枕 (きたまくら)
頭北面西右脇臥(ずほくめんさいきょうが)といい、頭を北に、顔を西に向け、右脇を下にして入滅した釈迦の姿にならい、死者を安置する際、頭の向きを北か西側にする。これを枕直しという。
帰家祭 (きかさい)
神道における、火葬場から戻ったあと、遺骨と霊璽を仮霊舎に安置し葬儀が終わったことを示す儀式。
帰家修祓の儀 (きかしゅうばつのぎ)
神道の葬儀に於いて火葬場から戻り斎場に入る前、お祓いをして手水の儀を行い、清め塩をまく儀式。
忌中 (きちゅう)
近親者が死亡した後、49日の忌明けまで喪に服す期間。
忌中払い (きちゅうばらい)
葬儀後の会食を指す地域的表現。
忌中札 (きちゅうふだ)
死者の出た家の玄関に貼る「忌中」と書いた札。幕や看板の場合もある。
危篤 (きとく)
生命が危険な状態のこと。
逆修墓 (ぎゃくしゅばか) 生前にあらかじめ自分の墓を建てること。
キャスケット (きゃすけっと)
土葬用の棺のこと。
脚絆 (きゃはん)
仏衣を死者に着せるとき脚に巻くもの。かつて旅に出るとき歩行の便のため長い布を脛に巻いたことに由来する。
柩前日供の儀 (きゅうぜんにっくのぎ)
納棺から出棺までの毎日、朝夕に故人が生前好んだ食べ物を供える儀式。
帰幽奉告の儀 (きゆうほうこくのぎ)
神道における神に死亡を奉告する儀式。遺族が代理人をたて、神社に死亡を報告しそれを受けて神官が行う。
供花 (きょうか)
故人へのお別れの気持ちを伝える弔意として送る花のこと。
経帷子 (きょうかたびら)
仏式で死者を葬るとき、死者に着せる白い着物。
享年 (きょうねん)
享年は「天から享(う)けた年月」という意味があり、この世に存在していた年数、「何年生きたか」を表す数字。享年には0歳という概念がないので生まれた年を1才として数える。享年は生きた年月。
行年 (ぎょうねん)
享年と同じく、この世に生まれてからどのくらい経過したかを数えた数字。数え方は、享年と同じ。行年は生きた年。
清め塩 (きよめじお)
古くは身を清めるのに水や海水が用いられた。葬式に出ると死の穢れに染まったとして、帰ってくると玄関前で手を洗い、塩を身に振りかけた。肩や足にかけるのは海水に全身を浸したことの象徴行為。戦後になり葬祭業者が会葬者サービスとして、小さな紙包みの塩を開発して一般化。死を穢れと見る考えだとして、近年では使用を止める動きもある。浄土真宗は死を穢れと考えないのでお清め塩を必要としない。
清祓の儀 (きよはらいのぎ)
神道の霊祭で五十日祭の翌日に行う儀式。
キリスト教 (きりすときょう)
イエス・キリストを神の子とし、唯一絶対の神によって救いを得るという教え。様々な宗派があるが、大きく分けると、カトリックとプロテスタントの2つに分かれる。
金仏壇 (きんぶつだん)
杉や松などを素材とし、漆を塗り金箔仕上げした仏壇。塗り仏壇ともいう。仏壇としては原型。大正期以降に仏壇が大衆化し、唐木仏壇が登場し主流となった為、今では浄土真宗で用いられることが多い。
釘打ち (くぎうち)
出棺に際して柩に蓋をし、遺族が石で釘を打って封じる民俗慣習。元は葬列で柩を運ぶ際に誤って倒してしまった際、遺体が飛び出さないように縄を巻いた。
それが釘打ちに替わったといわれる。石で打つのは呪力があると信じられたため。死霊を封じるという意味があることから、釘打ちはやめるべきとの議論もある。近年ではほぼ行われていない。
供華 (くげ)
仏堂などで仏前に供え荘厳する花。葬儀で花を供えることは供花と書き、きょうかと呼び区別するのが通例。
鯨幕 (くじらまく)
葬儀の式場の周囲、あるいは内側に張り巡らす黒白の縦縞の幕。使用は昭和以降という説もある。
具足 (ぐそく)
三具足、五具足など仏具のこと。三具足は香炉・燭台(火立)・花立各一つずつで一組となる。五具足は香炉一つと燭台(灯立)一対、花立一対で一組となる。
区民葬 (くみんそう)
東京23区の各自治体で区民を対象に提供している葬儀。戦後間もなく始まった制度で、今の時代のニーズに対応できていないのが現状。
クリスチャンネーム (くりすちゃんねーむ)
キリスト教で洗礼の儀式の際授けられる名前。
供物 (くもつ)
菓子、餅、果物等のご仏前に供えるもの。
供養 (くよう)
供給資養からきた言葉。仏・宝・僧の三宝に供え物をし、資養することから死者(の霊)に供え物をし、死者を養うという意味になった。供花、香典、供物は全て供養のためであり、葬儀や法事を行うことも、会葬者に品物を配って徳を積むのも供養として行われる。仏教の構造では、仏に供養しこれを死者に振り向けるという、回向(えこう)の形になる。
グリーフ (ぐりーふ)
死別の悲嘆のこと。死別を体験した遺族悲嘆に陥り、場合によりショックを受け無反応になったり、怒りが他者や自分に向けられたり、抑鬱状態に陥る。
結界 (けっかい)
一定の場所を区切り、そこを聖域として外側から不浄なものが入らないようにすること。仏式の葬儀では幕(神式では、しめ縄)で結界をつくる。
検案 (けんあん)
法律用語。死体を調べ医学的に事実的に確認すること。警察医などが行う死体の検案を「検死」とも言う。
献花 (けんか)
生花を捧げること。埋葬地や事故死の現場などに死を悼む行為として、広く行われているのは世界共通。日本での葬儀においての使用は、キリスト教葬儀で仏教の焼香の代わりになる告別行為として始められた。無宗教でも一般化している。
献体 (けんたい) 大学の医学部などでの解剖実習など、研究用に無償で遺体を提供すること。
献灯 (けんとう)
葬儀の開式時などにローソクに火を灯すこと。また焼香に代わる告別行為として、あるいは死者を追悼する催しでの追悼行為として、ローソクに火をつけ、捧げること。
献盃 (けんぱい)
亡くなった人を悼んで杯を捧げること。法要後の会食の席で行われる。
公営墓地 (こうえいぼち)
地方自治体などの公共団体が経営する墓地。一般にその地域の住民に対して使用が認められる。
合祀 (ごうし)
二柱以上の神や霊をあわせて一社にまつること。
合祀祭 (ごうしさい)
五十日祭から百日祭までの間に、霊祀を仮霊舎から祖霊舎に移す儀式。
公正証書遺言 (こうせいしょうしょゆいごん)
利害関係のない証人2名以上の立会いのもと、公証人に口述し作成する。遺言書は公証人役場に保管されるため、紛失などの心配はないが、内容などを秘密にすることはできない。
香典 (こうでん)
香に代えて故人に供える金銭や物品のこと。 香典の金額は、両親や兄弟姉妹の場合約5万円~10万円、祖父母や親戚では1万円~2万円、友人・知人・仕事関係などでは
5千円~1万円くらいが一般的。
香典返し (こうでんがえし)
香典や、供物を頂いた方へのお返しのこと。香典の金額の半額~三分の一程度の品と挨拶状を添えて返すのが一般的。元々は四十九日が過ぎてから、忌明けの報告を兼ねて挨拶状と一緒に送るものであったが、最近では即日返しとして、葬儀の当日に渡すことも多くなっている。
香典返しには、お茶や海苔、タオルセットなど日常的に使われるものを選ぶのが一般的。
合同葬 (ごうどうそう)
葬儀の主催が複数組織にまたがったときの葬儀。遺族と会社、複数の会社、会社と団体など組み合わせは様々。
香炉 (こうろ)
香を焚くための器。
告別式 (こくべつしき)
故人と親しかった友人、知人などが、故人と最後の別れをする儀式のこと。
心付け (こころづけ)
使用人や給仕などに謝意を示して、お金などを与えること。 葬儀では火葬場や霊柩車などにおいてそのような習慣が残る。
輿 (こし)
柩をのせて運ぶもの。平安時代から使われてきたが、大正時代に入ってから
輿をかたどった霊柩車が使用されるようになった。
骨上げ (こつあげ)
火葬後の遺骨を箸で拾い、骨壷に納める儀式。二人一組で一片の骨を挟みあげ骨壷に納める。遺骨を拾う順序は、足から順に頭のほうへ、最後に喉仏を拾うのが一般的。
骨壷 (こつつぼ)
遺骨を収納する壺のこと。地域により拾骨する遺骨の量が異なるために大きさが異なる。また本骨(喉仏、実際には火葬時に溶けるので第2頸椎)胴骨(その他の部分の骨)を分けて収納する地域もある。
御仏前 (ごぶつぜん)
位牌の前に供える品に記す語。四十九日以降に用いる。それ以前は「御霊前」とする。※地域によって異なる
呼名焼香 (こめいしょうこう)
焼香の順序を指名により行うこと。
御霊前 (ごれいぜん)
位牌の前に供える金品に記す語。四十九日まで用いる。それ以降は「御仏前」とする。※地域によって異なる
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